もし日本の女の子たちに「自分のからだ好き?」って聞いたらほとんどの子が「好きじゃない」って答えると思う。
このトピックで記事を書こうと思ったのは、私のいろいろな経験と共に「もっと自分のからだにポジティブに、そしてもっと楽に生きていいんじゃない?」ってことを伝えたかったから。
私たちはふだん生きていて知らないうちに、「女の子はこうあるべき」というシャワーを浴びせられていると思う。例えば、電車に乗ればダイエットや脱毛サロンの広告があるし、女性向け雑誌を見てもモテるメイクとか、〇〇太り解消のためのストレッチの特集ばっかり、そしてぱっちり二重で細いくてかわいいモデルさんが採用されている。
こういう私たちにとって身近な存在のメディアが、「かわいい女の子」の理想像を吹き込んでいるんじゃないかって思う。これは「女子力」って言葉に通じるところもあると思うけれど。
私がこのような日本に根づいている女の子のイメージに違和感を抱き始めたのは、去年大学でジェンダー学をとったことがきっかけだった。それまでジェンダーやフェミニズムに全然興味なかったけれど、一回目の授業で一気に引き込まれた。それ以来そういうものに関する情報を調べたりするようになった。
今振り返って思うと、私が私のからだを醜いものとして意識し始めたのは高校2年生のときだったと思う。(たぶん他の女の子に比べたら遅いほうだと思うけれど。)中学校のときはお菓子をたくさん食べても身長がぐんぐん伸びていたし、実際のところ自分は細いほうだと思ってた。けれど高校生になってから、「あれ?自分ってぽっちゃりなんじゃない?」って周りの子たちと比べて思うことが増えた。そして高校3年生に入って初めてのダイエットをした。初めてだったからなぜか少しワクワクしていた。(と言ってもお菓子全部やめて、ご飯の食べ方気をつけて、家で軽い運動をする程度のものではあったけれど。)受験が早く終わって比較的時間があったので、体重計に毎日乗って記録をつけたり、時間があれば足が細くなる方法やどう激しい運動せずに簡単に痩せれるかを調べてた。結果的にそれは3か月ぐらい続いて2.5キロくらい痩せたと思う。その当時は体重がすべてで前の日と比べて体重が減っていれば嬉しかったし、1日ハッピーだった。でもそのあとお菓子が復活してしまってリバウンドした。リバウンドしたその時の自分が一番嫌いだったかも。何度ももう一回痩せようとトライしたけどなかなか難しかった。
今だったら、当時の自分は頭がおかしかったんだなあと思えるけれど、その時は痩せることが頭の中のほとんどを占めていた。今はお菓子もふつうに食べるし、体重計には1ヶ月に1〜2回のる程度。急激に増えていなければあんまり気にしないようにしている。体重自体もダイエットしていた頃と比べるとたぶん3.5キロくらい多いけど「まあいっか」って感じ。他には体重じゃなくて、毛のこともそう。前は何も考えず、周りの子が剃ってるからとりあえず剃らなきゃというような義務感から剃っていた。でもすぐ生えてくるし、何より昔からアトピーの私の肌を傷みつけながら毛を剃るってけっこう悲しいことだった。今は剃りたいところと気が向いたら剃るところ、剃らないところに分けて、前よりハッピーに過ごしている。その方が断然楽だしね!
こんなふうに前に比べて私の考えが大きく変わったのは、ジェンダーやフェミニズムについて興味を持つようになって「自分にやさしくなってもいいんじゃない?」というようなメッセージをたくさん読んだからだった。たぶん海外から訳されたものが多かったと思うけれど。それと同時に日本で「かわいい」とされているものがどんなに画一的であったかということに気づいた。私は前よりも自分のからだにポジティブになることができているけれど、それは時によって左右されたりする。今でも他の子と比べてしまってがっかりすることはある。でも前よりも自分のことを大切にできていると思う。
自分が心地よく過ごすために、どんなからだでいるか、服を着るか、メイクをするか(もちろんしなくても全然OK!)、それは男性からの視点や他の人の見方に強制されるのではなく、自分で自由に選べるんだということに気づいてほしい。そうすればもっと楽に生きられると思う。私はもっと多くの女の子が理想像にとらわれることなく、心地いい自分でいてほしいと思っているし、日本の多くのメディアが女の子のからだに対してプレッシャーをかけるものではなくもっとポジティブなメッセージを発したり、今の状況に「あれ?」って疑問を投げかけてほしいと思ってる。
うみ
東京の大学に通う2年生 ジェンダー、フェミニズム、メディアに関心を持っている
今自分がもやもやしていることをどうやって伝えようか考え中
近いうちになにか始めたい!
Instagram @pa_rukan