私のファーストキスのお話

11月。この時期になると思い出します。私のファーストキス。

肌寒くなってきて、今日は何を着れば良いだろう、コートはまだ早いかな?と思って薄めのジャケットを着て学校に行ったら、学校が終わる時間の頃には、真冬なんじゃない?!って思うくらい寒かったこの時期。でもその寒ささえも忘れるくらい心から暖かくしてくれた、彼のことを思い出します。肩まで伸びた、綺麗な金髪。長くて湾曲を描いた前髪から見える、吸い込まれそうになるくらい青くて輝いている目。髪をかきあげる仕草がなんともセクシーで、ダサめのジーンズのポッケに両手を突っ込んで歩く姿にも惚れて。
笑った時の目尻のしわと健康的なピンク色の唇、中性的で綺麗な顔の持ち主でした。あの時の私は完全に虜でした。

全く違う時間割でも、なんとかして会って話す時間を作ったり、「みんなで~に行こうよ」って誘ったり...そうしているうちに私たちはデートしていました。2人で学校の近くで遊んだり、買い物したり、私の親友のバイト先 に行って驚かせたり...特に特別なことをしていたという訳ではないけど、本 当に毎日楽しかったのを覚えています。横に座るときもひっついてくるから、「ちょっと近くない?」って言ったら、「じゃあ離れます!」ってニヤニヤした顔でそっぽ向いたりするおふざけとか、手繋いだ時は、まるでプリンセスみたいに手の甲に軽くキスしてくれたりとか、可愛らしい思い出がたくさんあります。

さて、本題のファーストキスの話をしましょう! ファーストキスの話の前に、ファーストキスをしそうになった時の話を先にしたほうがいいかな。

紅葉を見に行こうってなって行った公園のベンチで横並びに座っていた時。 普段通り喋ったあと沈黙になって、私が赤くて綺麗な木の葉を見ていたら、 「こっち向いて」と言われて。シチュエーション的に、あーもうこれキスするんだ。はい、来た。と、焦りました。(笑)

待って、今日乾燥してるし口カサカサなんじゃない!?とか、うーわ今日赤リップ塗りたくったから絶対迷惑になるわ、とか色々気にして、「今日はダ メ!」「ほら、周りに人いるし!」と断りました。(笑) “周りに人”と言 っても、50mぐらい先に観光客が3人くらいだったけどwww

さてさて、そんな私にファーストキス本番の日はやってきました。(ついに!おめでとう!)その日は、彼の部屋でパソコンで映画を観た時でした。 映画が終わって、映画の余韻に浸っていると、例の言葉「こっち向いて」 が。アーーー、はいはい、来たよこれ。また来たこれ。(笑)でもなぜかその日は自分に自信があったのか、「はい!何でしょう!」と彼の方を向いていました!!!(笑)すると当然彼からキスをされました。でも本当にね、 幸せ感じたんです。胸が熱くなってドキドキして、苦しいっちゃ苦しいんで すけど、すっごい幸せ感じたんです。うわぁ、人間ってあったかいなぁっ て。(率直な感想それかよ。)それと同時に、大人に近づいていっている自分を実感しました。今までは好きな人と一緒に過ごせるだけで良いって思っ てた自分が、この日からキスを求めるようになってるって。大人の世界にピ ョンっと飛び込んだその瞬間は少し切なくて、でも彼が相手だから別に怖くない!みたいな。

今思うと、彼がファーストキスで良かったって思います。ファーストキスってきっと多くの人にとって絶対に忘れることのない一生の思い出ですよね。だからこそ大切にしたい。これからファーストキスを迎える人は、何も怖がらなくて大丈夫です!お互いファーストキスなら、2人で一緒に大人の世界にジャンプできます!

この冬の季節、私のファーストキスの相手になってくれてありがとう、と私は彼を思い出しました。

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